untitled folder
で、この年間1位アルバムだけ見てても、音楽業界の迷走が見えてきます。
宇多田、Chemistry、ORANGE RANGEあたりまでは若いミュージシャンがどかっと売れてこういう位置まで来ていたものが、2006年になるとデビュー10年の平井堅、2007年にはミスチルと、ベテランがこの位置に来るようになります。要するに若い未知な人に大プロモーションをかけるという「博打」が打てなくなり、「堅い」ベテラン勢の売上をより最大化する作戦へのシフト。嵐が3年連続で取ってることからも、徐々に他のミュージシャンが疲弊し始め、もう思うように売れなくなっていることがわかります。
その弊害は1988年と2011年の最大の違いが「50位の売上」「100位の売上」でも見えてきます。2011年の方がガックリ減っていますが、つまりこれ裾野が狭まっているということ。売れるものは売れても売れないものは売れないという状況が顕著になっているということです。

プロモーションで何とか惹きつけないと振り向かない人が増えている。着うたフルの普及で若いリスナーがアルバム単位で音楽に接触する機会を失い、それ以降「新しい世代」は着うたフルは売れてもCDまでその勢いが及ばないという状況で、着うたフルもここ数年は漸減傾向、そもそも音楽を欲する若者が減ってきている。
もうアルバムまでたどり着く若者が増えることはないでしょう。ベテランとそのファンの高齢化に伴い、アルバム文化も徐々に死んでいくわけですよ。

そう考えてみると、AKB48の今年のアルバムが「オリジナルアルバム」と呼ぶにはあまりにいびつな作りで驚いたんですが、あれこそが「主に単体で聴く」今の層に向けたアルバムとして最適化された形なのかもしれないっすね。ビートルズ以前の洋楽のアルバムは「シングル楽曲+カバー曲とかのおまけ楽曲」みたいな作りが多かったのですが、これからのアルバムはきっとまたそこに近づいていくんです。